最強の冬のワークウェアレイヤリング!3つのレイヤーを使い方を伝授

レイヤリングって何?

レイヤーとは「層」を意味します。ですからレイアリングとは層を作る状態、簡単に言えば「重ね着」のことです。

一般的に服はたくさん重ねて着れば着るほど暖かくなると考えられていますよね?もちろんそうなのですが、とにかく重ねればよいというわけではありません。とくに作業着の場合は動きやすさなども重視されますから、厚着しすぎて動きにくくなってしまうようなレイアリングはよくないわけです。そこで「どんな服を合わせてレイアリングするか」が重要になってくるのです。

コーディネートと言えばもっぱら着こなし、見た目の問題と捉えられがちですが、「暖かく、快適に過ごすことができるか」の点でも非常に大事な部分になってくるのです。

レイアリングにこだわることで、さまざまなメリットが期待できます。まず純粋に温かい。レイアリングの組み合わせを考えずに重ね着した状態よりもずっと暖かく過ごすことができますから、日頃寒い寒いと冬場に悩んでいる人も、レイアリングの工夫ひとつで悩みをあっという間に解決することもできます。これはアウトドアだけの話ではなく、家で過ごす時の着こなしも同様です。

それから重ねて着る服それぞれの長所を活かしつつ、弱点を打ち消す効果が期待できます。例えばセーターは温かい印象がありますが、一方で内部の空気が逃げやすい弱点を抱えています。Tシャツの上にセーターを着て屋外に出ると、暖かさよりも風の冷たさの方を感じてしまいものです。そこで断熱性に優れたインナーをセーターの下に着れば、体を暖かく包むセーターのメリットと、風を通さず熱を逃さないインナーのメリットをうまく組み合わせたうえで、温かい状態を維持できるようになるわけです。

このメリットは、少ないレイアリングで暖かさを実現できるメリットにも結びついてきます。レイアリングを考えずに4枚着込んだ状態よりも、こだわって3枚重ねた状態の方がずっと暖かく過ごせることも珍しくありません。屋外で作業する時には先述したように動きやすいも重視されますから、メリットの組み合わせによる軽量化はとくに大きなメリットになるでしょう。

そしてもうひとつ、これも当然と言えば当然ですが、たくさん着込んだ状態よりもレイアリングでうまく着こなした方がずっとスマートでカッコよく見えます。とくに寒がりの人は冬場に着込みすぎて野暮ったい印象になってしまったり、周囲から「あの人は寒さに弱いんだね」と思われてしまいがちです。うまく重ね着を工夫することで、こうした見た目の問題も解決できるわけです。コーディネートとは単に色やデザインの組み合わせだけの話ではなく、こうした立体的な重ね着の部分も含むわけですね。

レイヤリングの基本

 

レイアリング コーデの基本防寒服としてのレイアリングの基本は、3つのウェアをいかにうまく着こなすことができるかです。一番下に着込むアンダーウェア、次にミドルウェア、そしてもっとも上にあるアウターウェアです。どんな薄着の衣類であっても4枚以上着込んでしまうと厚着で動きにくくなるもの、この3枚をいかにうまく合わせるかで快適さと動きやすさ、暖かさを両立させる事ができるかどうかが決まるのです。

防寒対策といえば、どうしてもアウターウェアに意識が向いてしまいがちです。外気と直接接することから、アウターウェアに寒さをブロックする効果を期待してしまうからです。しかし、防寒とは単に外気の寒さを防ぐだけでなく、内部の熱をいかに維持して温かい状態を維持できるかどうかも大きな意味を持っています。こうした部分をアンダーウェア、ミドルウェアが担っているのです。

アンダーウェアは肌に直接触れる衣類、一般的には下着と呼ばれるものです。市販されている下着を着る場合もあれば、作業服や登山服用などでよく見かける専用のインナーウェアを着る場合もあります。いずれにしろ重要なポイントとなるのが、保温性と吸汗性です。

夏場であっても冬場であっても、人間の体からは熱が発生します。それをいかに上手く保つことができるかが求められるわけです。これは次に挙げるミドルウェアにも共通しています。

そして、もうひとつアンダーウェアで重要なのが吸汗性と速乾性です。汗をかいた状態でそのままにしておくと急激に体が冷えてしまいます。冬場に登山やハイキングをしたことがある方なら、そんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。この汗を速やかに吸収しつつ乾かすことで、体を冷やす現象を最小限に抑えることができるのです。

ミドルウェアは「レイアリングにおける隠れた主役」とも言われます。外気と直接接するアウターウェア、肌に直接触れるアンダーウェアに比べてどうしても重視されにくい面があるのですが、じつはこのミドルウェアに何を選ぶかによって暖かさ、快適さに差が出てくるのです。

内部の熱を温かい状態を保つためには、外気と体との間に温かい空気を保つ状態が必要です。内部の空気を逃がしてしまい、外部の冷たい空気が入り込んでしまうような状態ではまずいわけです。暖かい空気を保ち、内部の暖かさを安定化させるうえで重要な役割を担っているのがミドルウェアなのです。

そのためには汗から生じた水蒸気をうまく逃がす透湿性を持ちつつも、外部からの冷たい空気を防ぐ保温性の両方が求められます。暖かさを保ちつつ寒さの原因を追い出すことができる、そんな効果が必須になるわけです。しかも厚着になりすぎないよう、窮屈になりすぎないよう適度に薄手で動きやすい作りであることも必須。なかなか難しい条件をクリアしないと良いミドルウェアとは言えません。

アウターウェアは冷たい空気を防ぐ保温効果が第一ですが、ついである程度の防水効果もほしいところです。ダウンジャケットが冬場のアウターとして人気なのも、この2つを備えているからです。とくに屋外でのレジャーや作業では、この保温と防水が重要なポイントになるでしょう。そのうえでやはり汗による水蒸気を逃がす透湿性を備えているか。これがアウターウェア選びの基準です。

プロが選ぶお薦めレイヤーアイテム

お薦めのアンダーウェア

おすすめのアンダーウェアでは多彩な作業服ブランドを展開している自重堂のブランドのひとつ、「Jawin」から発売されている「582141JI」が挙げられます。手首まで届く長袖タイプで上半身全体を暖かく包み込んでくれます。しかも裏起毛ストレッチ天竺という素材を使用しており、起毛の効果によって着用してからすぐに暖かさを感じることができます。しかもカッティングにこだわっており、フィット感を保ちつつも動きやすいストレッチ性を備えています。汗や水蒸気に速やかに反応する吸湿発熱効果、静電気を防ぐ帯電防止効果、消臭・抗菌効果なども魅力です。
582141JI

 

お薦めのミドルウェア

ミドルウェアのおすすめは、軽量タイプのアウターとしても使える「G1938CO」です。ブロックフリース生地が大きな特徴となっており、軽くふんわりとした印象でプライベートでも使えそうなおしゃれなデザインをしています。着脱のしやすさを重視したロングタイプのファスナーを採用、また首周りの快適なストレッチ性も魅力です。このミドルウェアと電熱ベストをあわせて保温効果を高めるのが2020年のトレンドとも言われており、電熱ベストとの相性もチェックしてみると良いかもしれません。
G1938CO

 

そんな電熱ベストでは「VOLT HEAT」シリーズの「G8019」がおすすめです。衣服に搭載されている発熱体をバッテリーで温めることで寒さを和らげることができます。
G8019

 

それからもうひとつ、ジーベックの「XE165」。発熱体にカーボンや金属を使わずナノコンポジットを採用、即熱性や安全性に優れた内容になっています。しかも洗濯可能。長く愛用できるアイテムです。
XE165

 

お薦めのアウターウェア

アウターウェアでは優れた防風性を備えた「AG7000NA」が挙げられます。フード、袖口、裾の部分にはアジャスターがついているので、調節することで内部に入り込む風の量を調節することができます。また汗をかいたときにベタベタしないよう、背中にはベンチレーションを搭載し蒸れを防いでくれます。耐水圧12000mm、かなりの降水量でも防水効果が期待できる点も魅力です。
AG7000NA

 

撥水効果を備えているのが軽量アウター・ジャケットの「4890-1977BI」です。スウェーデンのブラックラダー社製の製品で、優れた機能性とスリムなシルエットを備えたデザイン性の高さも魅力です。動きやすさが重視される屋外での作業にピッタリです。
4890-1977BI

 

まとめ

このようにレイアリングひとつで冬場の暖かさ、動きやすさに大きな差が出てきます。これまで思うような温かい着こなし、コーディネートができなかった方は試してみてはいかがでしょうか。