ユニフォームや空調ウェア 社名やロゴって必要?

空調服にマーキング

ユニフォームや空調ウェア 社名やロゴって必要?

仕事で使うユニフォームや空調ウェアに社名やロゴをつける必要があるのか?まずそれだけでコストがかかりますし、従業員から歓迎されないのではないか?など、経営者の側からすると疑問点も出てくるものです。

必要かどうかは企業や作業の現場の事情によっても異なってきますが、間違いないのは社名やロゴを入れることでその作業服・ユニフォームにオリジナリティが生まれる点です。「この会社の作業服です」とブランディングをすることになりますから、見ている人も「この人は○○という会社のスタッフなのか」とすぐに察することができますし、スタッフのよい仕事や振る舞いが評価されれば「この会社は社員教育がしっかりしているに違いない」と高評価を受けることもできます。つまり作業服だけでなく、企業そのもののブランディングにも役立つわけです。

ユニフォームにマーキング

社名やロゴを入れるメリットとデメリット

このブランディングによって会社の認知度を高めることができます。いわば作業服・ユニフォームが宣伝塔になるわけです。とくにさまざまな作業現場に赴いて作業する仕事の場合、多くの人の目に触れる機会が増えますから、意外な形で知名度アップに役立つ機会にも恵まれるでしょう。

全体の統一感や一体感が生まれる点も見逃せません。スタッフ全員が同じデザインの服を着れば、確かに統一感は生まれます。しかし、それだといかにも「制服を着せられている」イメージが強くなりますし、統一感というよりも単に横並びの印象が強くなります。それなら複数のバリエーションのデザインを導入したうえで、社名やロゴを入れることで統一感を目指した方が高い効果が期待できます。色違いのデザインを着ている人たちがみな同じ社名・ロゴを背負って働いている様子は、いかにも「いろいろな能力や特徴を持ったスタッフが協力して作業をしている」印象を与えることができるでしょう。

この点はスタッフに責任感を植え付ける効果も期待できます。社名が明らかになっている以上、下手な振る舞いはできないわけです。作業現場で多くの人たちに触れる機会が多いからこそ、よい振る舞いをすればブランディングに役立つ一方で、ふさわしくない振る舞いをすれば企業のイメージダウンを引き起こしてしまうリスクもあります。作業服・ユニフォームに社名・ロゴを入れておけば、つねに会社を代表して作業をしているという意識を植え付け、責任のある言動を導く効果が期待できます。

あとは当然のことですが、盗難防止、さらに転売予防に役立つ点も見逃せません。

一方、デメリットとしては先程触れたコストがかかる点が挙げられます。これまで挙げたメリットがコスト増に見合ったものなのかどうかを見極めることも大事でしょう。さらにコストだけでなく、作る側に手間がかかる点もデメリットです。社名・ロゴを入れなければ3日で納品できるものが1週間かかってしまう、というケースも珍しくありません。

もうひとつ、無視できないのが社名を変更した時に全面的に作り直さなければならない点です。社名・ロゴを入れ替えるだけで済めばよいですが、作業服全体、それもスタッフ全員の作業服を新たに作り直さなければならないケースも出てくるでしょう。社名変更にはどうしてもコストがかかるわけですが、従業員の数が多ければ多いほど、この点のコスト増が無視できなくなります。

社名やロゴを入れる方法はどんなものがあるの?

では社名やロゴを作業服・ユニフォームに入れる場合にはどんな選択肢があるのか?大きく分けて3種類あります。どれも馴染み深いもので、刺繍、ワッペン、プリントです。

これらのうちどれがよいのか?この疑問の答えは社名・ロゴ入れに何を求めるのか、またどんな作業服に入れるのかによって異なるため、それぞれの特徴を踏まえたうえでもっとも適しているものに、希望に沿うものを選ぶことが大事です。

刺繍

まずひとつ目の刺繍のメリットは耐久性に優れている点です。生地に直接縫い付けるわけですから、ふとした拍子にはずれてしまうといった心配はありません。洗濯にも強いので、洗う機会が多い作業服に適しているでしょう。

もうひとつは高級感がある点も大きなメリットです。後述するプリントやワッペンは場合によっては「いかにも貼り付けただけ」といった印象を与えてしまう面もありますが、しっかり縫い付けた刺繍はとても高級な印象を与えます。

ただどうしても刺繍なので、地味なデザイン・ロゴにしか使えないデメリットもあります。糸を使うので色数に制限が出てきますし、ワッペンのような大きな面積を持つロゴには使えません。

そしてもうひとつ無視できないデメリットは、伸縮性に優れた生地や柔らかい生地にはあまり適していない点です。どうしても直接糸を縫い付けるため、伸び縮みする生地や柔軟性に優れた生地だときれいに仕上がらない面もあるのです。縫い付ける分、ある程度厚手の生地であることも必要でしょう。

刺繍加工について

プリント

プリントといえばTシャツを連想する人も多いのではないでしょうか?こうした服に使用されるプリントには大きく分けてシルクスクリーンプリントと転写プリントの2種類があります。

プリント加工

シルクスクリーンプリント

シルクスクリーンプリントとはもっとも一般的なプリントで、一色ごとにシルクスクリーン版を作成したうえで直接インクを塗布する方法です。ですからあまりたくさんの色を使う場合には適していない一方でたくさんの枚数を作る時に低コストで済むメリットがあります。

さらに面積が大きいプリントに適している、後述する転写プリントに比べると耐久性に優れている点などが挙げられます。これらはTシャツを載せた版の上から直接インクを塗布する方法によるものです。

一方で先程触れたように、色の数だけシルクスクリーン版が必要なので色数が多いプリントには適さないこと、発注枚数が少ないとかえってコストがかかってしまうことなどが挙げられます。さらに撥水防水加工のアイテムには使えない点も、作業服の観点から見ると大きなデメリットでしょう。

転写プリント

一方、転写プリントはパソコンであらかじめデータを作成したうえで、専用の大型プリントで生地にプリントしていく方法です。

機械を使って出力・プレスするので、少ない枚数をプレスするときにコストがかからないこと、大きなデザインにも対応できること、そしてシルクスクリーンプリントでは難しい色数が多い複雑なデザインにも対応できるのが大きな魅力です。

一方で耐久性に問題があり、経年や繰り返される洗濯によって表面が剥がれてしまうマイナス点もあります。また大きなデザインにも対応できる一方で、全体がゴワついてしまうこともあるのも難点です。

ワッペン

3つ目のワッペンの魅力は、なんと言ってもデザイン性と高級感です。刺繍ではできない複雑なデザインをプリントにはない質感で表現できます。とくにロゴマークのデザイン性にこだわっている会社にとっては最高の選択肢となるでしょう。またワッペンを貼り付ける形になるので、刺繍では難しい柔らかい素材にも適しています。

一方、まずワッペンを作成したうえで貼り付ける形になりますから、コストがかかってしまう点が挙げられます。またデザイン性にこだわればこだわるほどワッペンのサイズが大きくなるので、縫い付けできる場所が限られてしまう面もあります。胸や背中など面積が広い場所に適している一方で、肘の部分など伸縮が大きい所には適していません。

作業中にワッペンがどこかに引っかかって取れてしまう可能性がある点も挙げておくべきでしょう。

ワッペン加工について

まとめ

これらの選択肢の特徴やメリット・デメリットを踏まえた上で、社名・ロゴ入れに理想的なのはどれかを検討してみてはいかがでしょうか。

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