空調服®の正しい洗い方とは? 素材別・汚れ別に洗濯方法を解説(2024/02/14更新)

空調服の洗い方

“ 空調服® ” “ 空調風神服 ” のウェア、作業服など、汚れたらそのままなんとなく洗濯機に放り込んでいませんか?

汚れやシミにはさまざまな種類があり、そのまま洗濯機に入れるだけでは完全には落ちない可能性があります。綺麗に落とすには、付いた汚れの種類によって洗浄方法を変える必要があります。

今回は “ 空調服® ” “ 空調風神服 ” の洗濯方法について、汚れの種類別やウェアの素材別に、正しい洗濯方法を解説します。

毎日使用する空調服®や空調風神服、作業服の汚れはどう洗えばいいの?

洗濯の悩み

“ 空調服® ” “ 空調風神服 ” などの作業着は、ハードな業務でホコリ・粉塵などが飛び交う不衛生な現場で活用されることが多いため、着用後には必ず洗濯をしなければいけません。

しかし「ただ洗濯機に入れて回して終わり」という方法ではついた汚れが落ちない可能性があります。それは、汚れの種類や生地(素材)によって適した洗浄方法は異っているからです。

まずは、素材別の正しい洗浄方法を解説します。

全素材共通の洗い方

はじめに、全素材共通の洗浄に関する注意点を説明します。

洗濯ラベル(洗濯表示)を念入りにチェック

洗濯ラベル

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” のウェアは、普通の衣類と同じように洗濯表記に従うことで、家庭にある洗濯機で洗濯できます。しかし長持ちさせるには、衣類のタグに付いている洗濯ラベル(洗濯表示)にしたがい、正しい洗濯をする必要があります。

洗濯ラベルは旧来、日本独自の記号が使われていたのですが、2016年の12月に規定が改正され、国際規格(ISO)と同じ記号が用いられるようになりました。

「手洗い」や「ドライ」などの日本語表記がなくなり、すべて絵文字で表記されるようになり、洗濯の強弱や、温度などが細かく表示されるようになりました。この改正により、素材に適した洗濯方法がわかります。

基本的な表示は、以下の5点です。

  • 洗濯
  • 漂白
  • 乾燥
  • アイロン
  • クリーニング

それぞれの項目には、マークに記号の(線「-」や点「・」)や数字が付加されています。これは、その作業への強度(上限)表示のことで、「この強度よりも強く作業を行ってはいけない」という意味です。

また×マークがついている場合には「この作業は行ってはいけません」という意味となります。例えば洗濯マークに×がついていた場合、自宅で洗濯をしてはいけない、という意味になります。

洗濯ラベルをよく読んで、正しい洗浄を心がけましょう。

ファン・バッテリーを取り外してから洗う

ファンの取り外し方

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” は、必ずファンユニットとバッテリーを外してから洗浄しましょう。この2点を付けたまま洗浄すると、故障してしまう可能性があります。

以下の順序にしたがい、丁寧に外していきましょう。

  1. バッテリーの電源を切り、ケーブルを外す
  2. ファンからケーブルを外す
  3. ファンのリング部分を空調服の内側から外す
  4. ファンを空調服の外側から外す

ファンユニットも洗う必要がある

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” はその構造上、ファンユニットの部分に粉塵や砂、ホコリなどの異物が滞留しやすい仕組みとなっています。

ファンの内部に異物が入ったまま使用すると、送風力が弱まり、理想的な冷涼感が得られなくなる可能性があります。したがって、ファンユニットも定期的な洗浄とメンテナンスが必要になります。

一部のファンを除いて、水洗いはできません。乾いた布や綿棒などを使い、中性洗剤を染み込ませて拭いていきましょう。

ウェアは油や泥が付いたまま洗濯機に入れない

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” のウェアは、油汚れや泥などが付いたまま洗濯機に入れてはいけません。洗濯しているあいだに他の衣類へと付着してしまう可能性があるからです。詳しくは後述しますが、油汚れや・泥は、事前にある程度落としてから洗濯機に入れましょう。

生乾きのまま、電源を入れて使用しない

洗濯後には、ウェアが生乾きのまま電源を入れて使用しないようにしましょう。生乾きのままファンとバッテリーを装着して使うことにより、故障してしまう可能性があります。

【綿100%】-素材別の洗い方

綿100%空調風神服

続いて、ウェアの素材別に、洗い方の注意点などを説明していきます。

綿素材は、洗濯すると縮みやすい性質を備えています。一般的に数%ほど縮む可能性があります。

したがって綿素材を使用した“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” を選ぶ場合には、通常時の衣服よりも1サイズ大きめで選ぶことをオススメします。

また、麺はポリエステルと比べると変色や退色が起きやすく、シワになりやすい性質があります。ほかの衣類と同時に洗濯機に入れる場合には、色移りに注意しなければいけません。

【ポリエステル100%】-素材別の洗い方

ポリエステル100%の空調風神服

ポリエステルは綿素材と比べると、洗濯してもあまり縮みません。また色落ちも起こりにくい素材です。

しかし高温には弱く、高い温度の乾燥機にかけてしまうと溶けてしまう危険性があります。乾燥機に入れる場合には、30℃前後の温度に設定しましょう。

【綿・ポリエステル混紡】-素材別の洗い方

混紡素材の空調服

綿とポリエステルの混紡素材の場合には、割合として多く混紡されている方の繊維に合わせて洗濯しましょう。

綿が多く使われていれば、変色や退色の可能性があるため、ほかの衣類とはなるべく同時に洗濯機に入れないようにしましょう。

ポリエステルの方が多く使われていれば、高い温度で乾燥機にかけてはいけません。

素材別の洗い方【チタン加工素材】

「チタン加工素材」とは、強力なUVカットを実現するための特殊な素材です。

チタンという素材は摩擦に弱い性質を持っており、毎回の洗濯を繰り返すうちに、チタン加工が服から剥離してしまう可能性があります。

したがって、チタン加工素材を使用した“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” のウェアを選択する際には、以下のようなことに注意する必要があります。

  • 手洗いや、浸けおきはしない
  • 弱アルカリ性の洗剤を使用する
  • 塩素系・酸素系の漂白剤は絶対に使わない
  • タンブラー乾燥をしない
  • ファスナーを閉じて、洗濯ネットに入れる

上記の5点に気をつけて洗いましょう。

以上、“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” の洗い方の基本、素材別の注意点を解説しました。

汚れの種類を見極める! 汚れ別・適した洗剤と洗い方

次に、汚れの種類別に、洗い方のコツを解説していきます。

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” は、さまざまな状況で活用されており、着用環境によって汗や機械の油、泥など、多様な汚れが付着する可能性があります。

正しい洗浄をするためには、まず、ついてしまった汚れの性質をしっかり把握することが大事です。

基本的な汚れを3種類に大別して、それぞれの性質に適した洗い方を解説します。

水溶性の汚れ

水溶性の汚れとは、例えば汗や醤油、調味料、ジュースなどのシミのことです。

水に溶けるため、水で洗い流せば簡単に落ちる特徴があります。また基本的には、汚れがついてからすぐに対処すれば、さらに落ちやすくなっています。

油溶性の汚れ

油溶性の汚れとは、例えば体の脂、食用油、機械油、化粧品などが挙げられます。

油溶性の汚れは、水で洗っても落ちません。その名のとおり油に溶けるため、洗剤を使って洗い流します。油は酸性なので、アルカリ性の洗剤を用いて繊維から分解する必要があります。

油汚れは水温が重要です。油は40~60℃で液体になるからです。

まず、高温(60度程度)のお湯が入ったバケツに、アルカリ性の洗剤を入れます。その後、2時間程度浸け置きます。これで大部分の油は抜けるので、そのあとに、40℃ほどのお湯を溜めた洗濯機に入れます。軽くすすいでから洗濯機をonにして洗いましょう。

また皮脂汚れ(袖口、襟元など)には、化粧品を落とすためのクレンジングオイルを使うこともできます。

不溶性の汚れ

不溶性の汚れとは、土や泥など、水でも油でも解けない汚れのことをいいます。「不溶=溶けない」ということであるため、洗剤の力はあまり関係ありません。

泥が付いたまま洗濯機に入れると、ウェアの繊維の隙間に泥が混入してしまいます。したがって、洗濯前に泥を繊維から掻き出しておくことが必要です。まずはウェアをよく乾かして、ブラシなどを用いてよく泥を落としますその後に洗濯用の固形石鹸をつけて、おおまかな汚れを揉み洗いで落とします。そして最後に洗濯機に入れましょう

また、鉄分を含んだ泥汚れの場合には、固形石鹸を使って手洗いをするだけでは落ちづらいので、還元性漂白剤を使うのがオススメです。

空調服は、汚れや素材などに合わせて、適した洗濯を心がけよう

今回は、“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” の洗濯・洗浄方法について解説しました。

“ 空調服® ”“ 空調風神服 ” のウェアは、それぞれの表記に従い、正しい順序・適した方法で洗濯することが肝心です。表示されている洗濯表記をよく読んで、適切な洗浄方法を選びましょう。