作業服は消耗品! 替え時や交換頻度について徹底解説(2024/2/22更新)

作業服の替え時や交換頻度

作業服は、建設現場などの肉体労働をおこなう仕事や、汚れやホコリなどが付着しやすい環境で着用されることの多い衣服です。

そのため、毎日のように使うことで生地が摩耗してしまったり、さまざまな部分が劣化してしまったりします。

いつかは交換しなければいけない時が訪れますが、意外と「なかなか替え時がわからない……」という方も多いのではないでしょうか。

今回は、作業服に関する基礎知識から、適切な替え時や交換頻度について解説します。

作業服の役割

作業服には、一般的に以下のような役割があります。

怪我や汚れから身体を守る

一般的な衣服と比べて頑丈であるため、アクティブな活動をおこなっても劣化しにくく、安全です。また、汚れを防いだり撥水性を保持していたりと、高い機能を持つウェアが多いことから、衛生的な観点からも身体を守ることができます。

無駄な装飾も少ないため、周囲の物に引っかかるような危険性も低くなっています。

身体をスムーズに動かすことができる

作業服はカジュアル衣料に比べて動きやすい素材や構造を備えており、身体をスムーズに動かしやすくなっています。ストレッチ性の高い生地であったり、軽量な繊維を使用していたり、さまざまな工夫により人体の動きを高いレベルでサポートしてくれるのです。

あらゆる作業を快適におこなえるような仕組みのウェアといえるでしょう。

気持ちを仕事モードにする

作業服は、仕事用の制服として、着用者のマインドを仕事モードに変化させて「オン」の状態にする、いわばスイッチのような役目も持っています。

また、社員全員で同じ作業服で揃えることによりメンバーの一体感も増し、チームワークや生産性の向上につながるでしょう。

着用していることで“何らかの作業に従事している状態”であることが、周囲の方々から見て判別しやすいこともメリットのひとつです。

フルハーネス着用イメージ

作業服の種類と特徴

次に、代表的な作業服の種類と、その特徴について解説します。

ジャケット

ジャケットとは、広義には上着の総称のことをいいます。狭義の意味では前開きの、ある程度着丈の長い衣服全般を指すことの多い言葉です。

着脱が容易であるため、体温調節として気軽に羽織ったり、脱いだりしやすいタイプの作業服です。

ブルゾン

ブルゾンも、ジャケット同様に広義では上着全般のことをいいます。狭義の意味では、着丈が短く、裾や袖口が絞れてホコリやゴミなどの侵入を防ぐことのできるタイプの上着を指しています。

異物の侵入を防ぎやすく、裾が周囲に引っかかったりしにくいため、とりわけ活動量の多い作業に向いています。

作業服 ジャケット

シャツ

いわゆるTシャツのような形状の作業服です。

夏場などに着用するのはもちろん、それ以外の時期にはインナーとして活躍します。素早く汗を吸収する仕組みになっていたり、身体から排出された水分を熱に変えたり、高機能な製品も多数発売されています。

作業服 ポロシャツ

つなぎ

上下の衣服がひとつなぎになっているタイプの作業服のことを、一般的に「つなぎ」と呼びます。

つなぎはその構造上、周囲の物や機械などに引っかかりにくいため、事故やトラブルのリスクを低下させることができます。

また、ウェアの内部にホコリやゴミ、虫などが侵入しにくいことも大きなメリットです。

作業服 つなぎ

作業服を購入する際のポイント

続いて、作業服を購入するうえでのポイントについて説明します。

使用環境を十分に想定する

作業服にも、さまざまな製品が存在し、性能はそれぞれ違います。

素材や機能性により、使用に向いている状況は変わるため、着用する環境をじっくり考えてから選びましょう。

夏場と冬場では生地の素材や厚さなどは全く変わってきますし、屋外・屋内という要素によっても求められる要素は変化します。使用する道具が多ければポケットの数も需要です。

また、火気を使用するような環境であれば、燃えにくい綿素材の製品が適していますし、夜間の屋外作業であれば反射材が必要……など、想定される使用環境により、選ぶべき作業服は大きく変わってくるのです。

サイズを慎重に確かめる

サイズにより着用時の動きやすさ・快適性などが大きく変化するため、自分の体格に合わせたものを必ず選びましょう。

また作業服のタイプによって、ジャストタイプのものが適切であったり、少しゆとりのあるものが合っていたりするので、作業服の特性をきちんと確かめることも肝心です。

作業服導入の理由とは?

企業が制服・ユニフォームとして作業服を導入する理由としては、以下のようなメリットを享受するためであると考えられます。

従業員の一体感を向上させ、意識を変える

会社組織は、抱えている従業員の意識の一体感が重要です。

同じ制服を着用することでそれぞれに連帯意識が生まれ、チームワークの良化やそれにともなう生産性の向上が期待できます。

また着用することで従業員の意識を「オン」状態にするため、作業・休憩などのメリハリも付くようになり、結果として会社に良い影響をもたらす可能性があります。

ブランドイメージのアップ

多くの作業服は、企業名や企業ロゴなどを記すことができるようになっています。

着用者が現場や街中で人の目に触れることにより、企業の知名度向上やブランドイメージのアップにつながる可能性があるのです。

また、作業服を変更するだけで手軽に企業イメージを一新することもできるため、新規事業などのアピールにも有効です。

従業員の安全を守る

作業服は、先述のとおり一般的な衣料に比べて動きやすく、頑丈です。

従業員の事故・怪我の可能性を低下させ、安全に作業してもらうことができます。無事に業務を遂行できるように、作業服を導入するというメリットがあるのです。

作業服の汚れの落とし方

防寒服を洗濯機で洗う

作業服は、基本的に汚れやシミ等がつきやすい環境で着用されやすいウェアです。さまざまなタイプの汚れの落とし方について知っておくとよいでしょう。

どんな汚れが多いのか?

作業服の使用環境によって、付きやすい汚れは変わります。以下、さまざまな汚れについて、適切な落とし方を解説します。

泥汚れ

建設現場など、屋外での作業では泥汚れが想定されます。

泥汚れしてしまった作業服は、洗濯機に入れる前に、繊維に混入された泥を取り除いてあげないといけません。表面に付いた泥は軽く叩き、洗濯用ブラシを使用して繊維の奥の方に付着した泥をかき出しましょう。その後に洗濯用の固形石鹸を付け、ブラシを使ってさらに繊維を洗浄していきます。

泥を取り除くことができたら、洗濯機に入れて洗浄しましょう。

油汚れ

工場内作業で多いのが油汚れです。

油汚れの付いたウェアは、まずつけ置き洗いをしましょう。バケツなどに40℃から60℃ほどのお湯をはり、衣服用の洗剤を溶かします。そして作業服を入れ、2時間ほどつけ置きます。それでも油汚れが強い場合には、洗濯用の固形石鹸をブラシに付けて擦りましょう。

十分に油汚れが落ちたのを確認できたら、洗濯機に入れましょう。

サビ汚れ

鉄工所など、鉄を扱う環境で想定されるのがサビ汚れです。

サビ汚れは普通の洗剤では対応できないため、中性洗剤と酢を混ぜたものや、還元系の漂白剤などを使用して落とすことになります。

まず、サビ汚れの箇所を水で洗い、ブラシなどで擦ります。その後、還元系の漂白剤や中性洗剤+酢をシミ部分に染み込ませ、もみ洗いをします。

サビ汚れが無事に落ちたのを確認して、洗濯機に入れて洗浄します。

汗染み

屋内の工場や夏場での作業など、暑い環境では汗をかきやすいことから、汗染みが残ってしまうことも多いかもしれません。

染み付いてしまった汗染みを洗浄するためには、脱いでそのまま洗濯機に入れるのではなく、一旦下洗いをするとよいでしょう。

バケツなどにお湯を入れ、ウェアを洗濯用石鹸で泡立て、ブラシでこすり洗いをします。

汚れが強い場合には、塩素系の漂白剤を使ってつけ置きすると、きれいに洗浄することができます(色落ちすることがないように、ウェアの洗濯表記を確認してからおこないましょう)。

洗濯の頻度は?

作業服は、仕事の制服として毎日着用されることの多いウェアです。一般的な衣服とは違い、汚れやシミなどが付着しやすい環境で使用されます。

衛生面はもちろんのこと、匂いが発生して周囲の迷惑になる可能性もあるため、できるだけ毎日洗濯するようにしましょう。

作業服の買い替えタイミング

空調服の買い替えのタイミング

作業服は消耗品ですから、どこかで買い替える必要があります。

買い換えるタイミングとしては、以下のような機会が目安になるでしょう。

製品の寿命が来た場合

作業服は工業製品ですから、いずれ製品としての寿命が訪れます。

毎日の着用や洗濯により、生地が伸びてしまったり、首元などがヨレてきてしまったりすることがあります。着用時の快適さや伸縮性が低下したら替え時といえるかもしれません。

体型が変化した場合

作業服はサイジングが重要なウェアです。

危険がともなう現場や、とくに安全性に注意しなければならない環境においては、サイズに合っていない作業服を着用していることで事故に合うリスクも上がってしまうかもしれません。

体重の増減などにより体型が大きく変化した場合には、作業服のリニューアルを考えた方がよいでしょう。

ブランドイメージの転換

先述のとおり、作業服は会社のブランドイメージに大きく関わってくる製品です。

作業服をリニューアルすることで、新規事業などをアピールしたり、フレッシュなイメージを出したり、さまざまな方向性のブランディングに役立てることができます。

適切な扱いを意識し、最適な替え時を見計ろう

今回は、作業服についての基礎知識から汚れの落とし方、替え時のタイミングまで解説しました。

作業服は消耗品であるため、いつかは交換する時が訪れます。

正しい使い方や洗い方などを意識して、適切なタイミングでリニューアルしましょう。

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