空調服(R)のチャックが壊れた! ファスナーの修理&予防方法を解説

空調服(R)を毎日のように活用していると、服のさまざまな部分が劣化してくる可能性があります。
特に日常的な使用で壊れやすい部材としては、チャック(ファスナー)が挙げられます。
今回は空調服(R)のチャック(ファスナー)が壊れてしまった場合の修理と、予防法について解説していきます。
「あ!チャックが壊れた!」
“空調服(R)”“空調風神服”は、現場仕事などのハードな業務に用いられることが多く、仕事の内容によっては頻繁に着脱する機会もあるかもしれません。
日々の着用を繰り返していると、ふとしたタイミングでチャック(ファスナー)が故障を起こす可能性があります。その際、力づくで無理に解決しようとすると、さらに事態が悪化してしまうかもしれません。
チャック(ファスナー)の構造を正しく知ることにより、適切な対処を行うことができます。
チャック(ファスナー)の構造
“空調服(R)”“空調風神服”に用いられているチャック(ファスナー)は、一般的な洋服に用いられている物と同じ構造・仕様です。
チャック(ファスナー)は、以下の部材で構成されています。
エレメント
服の開閉部の両側についている凸凹の部分のことをエレメントといいます。「務歯(むし)」と呼ばれることもあります。おもに金属製とプラスチック製の物があります。
スライダー
エレメントを正しく噛み合わせるための部分、いわゆる開け閉めの時に「引っ張る部分」のことをスライダーといいます。
スライダーを動かすと、歯車と同じ原理でエレメントを噛み合わせることができます。これがチャック(ファスナー)を開閉する時の原理です。エレメントと同じように、おもに金属製とプラスチック製の物があります。
テープ
服の生地とエレメントをつなぎ、エレメントを固定するための布地のことをテープと呼んでいます。合成繊維や綿を使ったテープや、ポリエステルで作られたテープなどがあります。
チャックの修繕方法
チャック(ファスナー)は、おもに以下のような故障が考えられます。それぞれの部材に生じるトラブルへの対応について解説します。
エレメントのトラブル
エレメントが欠けてしまった場合
チャック(ファスナー)は、始めから終わりまでの全てのエレメントが噛み合わないと開閉できません。したがって、どれか1つでも欠けてしまった場合には、開閉することが困難になってしまいます。
まったく使用できないわけではありませんが、無理に使用を続けると、さらなるトラブルを産んでしまう可能性があります。欠けてしまった場合には自分では修復不可能なため、メーカーなどに問い合わせて、チャック(ファスナー)全体を取り替える必要があります。
噛み合わせがズレてしまった場合
また本来、エレメントは左右対称の作りになっていますが、摩耗など、何らかの理由によりズレが生じると、普通にスライダーを動かしていても、片側のエレメントだけ余ってしまう時があります。
その場合には、エレメントの余っている側の記事を引っ張って、両側のエレメントを左右対称にきちんと揃えましょう。それでもエレメントの位置を揃えることができない場合には、ペンチなどを使用して上手にエレメントの位置を揃えていきましょう。
エレメントが曲がってしまった場合
エレメントが曲がってしまった場合には、ペンチを使って整えることができます。力を入れすぎてしまうと破損の恐れがあるため、慎重に実行していきましょう。
スライダーのトラブル
スライダー自体が曲がってしまった場合
スライダーが曲がってしまったり、歪んでしまった場合には、エレメントを正しく噛み合わせることができなくなる可能性があります。ペンチを用いて本来の形へと慎重に調節していきましょう。
スライダーが生地を巻き込んでしまった場合
チャック(ファスナー)の故障で多いのが「スライダーがエレメントとともに生地まで巻き込んでしまう」というトラブルです。この際、力づくでチャック(ファスナー)を動かしてしまうと、スライダーの故障につながる恐れがあります。
この場合、挟んでしまった生地を慎重に引き出すことが重要です。スライダーと生地の抵抗が小さくなるように、生地をエレメントに密着させて、スライダーの隙間からゆっくり引っ張って引き出しましょう。
それでも生地を外せない場合には、マイナスドライバーを使用します。マイナスドライバーの先端部分をスライダーの隙間に差し込んで、スライダー本体をゆっくり動かしながら生地を広げて、丁寧に引出します。
スライダーがエレメントから外れてしまった場合
スライダーがエレメントから外れてしまうこともあります。片側だけ外れた場合には、エレメントの隙間を広げてスライダーを押し込む形で差し込んでいきましょう。
両側から外れてしまった場合には、まずスライダーをチャック(ファスナー)から完全に外してしまい、エレメントとスライダーの位置を正しく整えてからペンチで挟み、固定し直すというやり方があります。
スライダーの動きが固くなってしまった場合
スライダーの開閉がスムーズに行かず、動きが固くなってしまう場合があります。ほとんどの場合、日々の開閉や洗濯などの影響により、エレメント部分の油分が少なくなってしまったことが原因です。もしくは、エレメント・スライダーの錆びが原因である可能性もあります。
解決法としては、チャック(ファスナー)専用の潤滑剤をつけることです。機械用の一般的な潤滑剤を使うと、生地がシミになってしまう可能性があるため、かならず専用の製品を用いましょう。
テープのトラブル
テープが劣化すると、切れてしまったり、繊維がほつれてしまったりすることがあります。縫って修繕することもできますが、劣化があまりにも激しい場合には、メーカーなどに問い合わせて直してもらうことをオススメします。
自分では修繕できないトラブルとは?
チャック(ファスナー)は、自分では到底修繕できないような故障も起こり得ます。
例えば、当て布を用意せずにチャック(ファスナー)の周りをアイロンがけをすると、熱の影響によりエレメントが変形してしまうことがあります。
このトラブルは自分では直すことはできないため、新しく交換する必要があります。アイロンがけをする際には、かならず耐熱温度を確認するようにしましょう。
チャックの寿命を伸ばすには?
“空調服(R)”“空調風神服”を長く活用するためには、デリケートな部品であるチャック(ファスナー)を正しく扱い、寿命を伸ばしていくことが肝心になります。
長く使用するための鍵は、こまめなメンテナンスです。チャック(ファスナー)専用の潤滑油を使って、定期的にメンテナンスしていくことが重要です。
サラダ油などでも代用できますが、生地に付着させないように、ティッシュや綿棒などを利用して慎重にチャック(ファスナー)部分へ塗布するようにしていきましょう。
チャックは適切な扱い方を心がけ、空調服(R)の長く使っていこう
今回は、“空調服(R)”“空調風神服”のチャック(ファスナー)に関するトラブルについて、部材別の対処法から、寿命の伸ばし方までを解説しました。
チャック(ファスナー)は精密部品であるため、無理に力任せで解決しようとすると、さらなる故障を招く可能性があります。
トラブルの正しい解決法を知り、“空調服(R)”“空調風神服”を長く活用していきましょう。
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