持続時間から読み解く空調服の上手な使い方とは?

バッテリーの持続時間

バッテリーの容量内で、1日中、空調服をうまく使う方法は?

空調服は小型ファンの力で服の中に空気を送り込むことによって、涼しさを作っています。そのため、ファンを動かすためのバッテリーの効果的な使い方を知ることはとても重要です。電池が切れたら、ただの服と化してしまうからです。

まず空調服・空調服風神服の風量を把握する事です。

この服を賢く使うためには、それぞれの空調服の風量を把握することが大事です。ほとんどの製品は、風量を弱から強に段階的に調整できるようになっています。当然のことですが、強にすれば涼しいですがその分電池を消耗することになります。そのため、必要な涼しさを確保しつつも、作業の終わりまでバッテリーを持たせる使い方のバランスを取ることがコツとなってくるのです。

空調服の場合の風量と持続時間は?

ファン付き作業服 空調服

一般的な空調服は、メーカーやモデルによって随分持続時間に差があります。ほとんどの製品は、一般的な作業時間の目安である8時間を超える持続時間となっています。中には、最弱の状態で使えば24時間持続するという商品もあります。一般的なものとしては、4段階の風量調整ができるのであれば、上から2番目の風量で9時間程度の持続時間としているケースが多いです。このくらいの風量で使うことが多いという想定で商品開発がなされていて、普通の作業時間以上の性能は確保したいという考えがあるのです。また、実際に使う場合にも、このくらいの強さということが多いです。

パワーファンとレギュラーファンの違いは?

空調服のファン

ファンそのもののスペックによっても、電池の持続時間は異なります。それぞれのメーカーでファンの性能基準が異なりますが、パワーファンと呼ばれるものは羽根の部分が大きく作られていたり、回転数が多かったりして、より強い風を送り込めるという特徴があります。一方でレギュラーファンと呼ばれるものは、一般的な大きさや回転数のファンを使っています。送風力が強い方が涼しさは増します。これはファンの性能によるものなので、特に必要とする電圧には差がありません。そのため、同じ電池を使用することが可能で、より涼しさを求めるのであればパワーファンがおすすめです。

空調風神服の場合の風量と持続時間は?

ファン付き作業服 空調風神服

空調風神服は、全体的にパワーが強くファンも電池も高スペックとなっているものが多いです。代表的な製品としては、12Vの高出力のものを使っていることが多いです。それだけ風量が強く、より快適に過ごせることになります。ただし、通常の風の強さでの持続時間は短くなり、4時間程度となってしまうこともあります。そのため、通常時は風を弱めて使うのが一般的です。ただしバッテリー自体の性能は高く、熱を持ちにくいことや、充電時間が他のシリーズよりも短く使いやすいというメリットがあります。

斜め型とフラット型で持続時間は変わる?

空調風神服のファン

ファンには斜め型とフラット型があります。それぞれに特徴があり、フラット型は出っ張りが少ないので、作業の邪魔にならず道具の出し入れなどもぶつかりにくいのがメリットです。斜め型は風向きを変えられるという特徴があります。そのため、風の流れを首に向けて作ったり、背中により強く当てたりすることができます。調整がしやすいのがメリットですが、フラットタイプよりも出っ張りが大きくなります。風の強さ自体は二つの型の間で違いがなく、必要電圧も差はありません。そのため、電池持ちもそれぞれで変わることがありませんので、この面ではどちらを選んでも問題はありません。

最弱の風量をデフォルトとして使用する

できるだけ長く使い続けるためには、風の強さと電池残量の関係を考えながら調整していくことが大事です。一日ずっと服を着て作業を続けるようであれば、最弱の風の状態をデフォルトとして使うのが良いでしょう。そうすれば、涼しさは落ちますが、コンスタントに体温を調整できますので、一日中作業を続けられるようになります。

空調服の場合の最弱風量の持続時間で

こうしたことから、どの製品を選ぶかを考える時には、最弱の風の状態でどのくらい電池が持つかを見るようにしましょう。最も使う頻度の高い強さで製品を比較していった方が、実際に現場で使う際に安心できる服を持てることになります。

休憩時間に一気に体を冷やす最強風量

通常の作業時には最弱にしておきますが、休憩時には最強にしてみましょう。こうすることで、十分に体を冷やすことができます。体を動かさないので、体温が下がりやすいですし、日陰で休憩したり、風通しの良いところにいたりすることで、よりファンの効果を高めることができます。休憩時にしっかりと体を休められますので、疲労を軽く抑えられます。

短時間の使用時(作業時)には、最大風量で調整!

初めから短時間しか作業しないことが分かっているのであれば、最大の強さで使ってみましょう。そうすることで、急激な体温上昇を防ぐことができて、作業を集中して行うことができます。

最大風量は短時間がオススメな理由

このように、最大の強さにするのは短時間に留めておいた方が良いのには、電池持ち以外にも理由があります。長時間最大にして作業をすると、デメリットが生じてくるからです。

強風に打たれ続けると体が疲れる

その最大のデメリットとは、逆に体が疲れやすくなるということです。エアコンの風に直接ずっと当たっていると疲れるのと一緒で、ファンの強い風を体に通していると、やはり疲労感が増してしまいます。汗がすぐに乾いてしまうので、より発汗作用が強くなることや、外気とのバランスを取るために体温調整が難しくなることが原因と考えられます。

一気にクールダウン

また、最大の強さで使うと風の力で体が一気にクールダウンします。そのため、作業を開始することで急激に上昇してしまう体温を抑えるのに役立ちます。短時間の作業だと、急に体温が上がり、また作業後には暑さがなくなるということで、大きな温度差ができて体調不良をもたらすことがあります。その急激な温度差を防げるので、安全に作業ができるのです。

長時間の使用時(作業時)には、弱か中で調整を

やはり長時間使う場合は、暑さに応じて弱か中に調整して使い続けることが肝心です。

弱か中での長時間がオススメな理由

電池の消耗がひどくないので、カタログにある持続時間使い続けられます。一日を通してある程度の涼しさをキープできるので、疲れを軽減するに役立ちます。

常に体を一定の体調に保ち熱中症予防

同じくらいの強さで使い続けることで、体温の急な変化が生じません。それにより、熱中症のリスクが減ります。少しの時間すごく涼しいものの、後の時間は暑い状態が続くより、ある程度の涼しさを続けた方が良いのです。

体が疲れない程度の風量を保つ

前述したように、強風を体に当て続けると疲労感が強くなります。その点、弱から中であれば涼しさを得つつも、疲労を感じることがありません。体にとってちょうど良い風量だと言えます。

ポイントは、ファンの強さと電池の持ち

空調服のメンテナンス方法

空調服の性能を決める大事なポイントは、ファンの強さと電池の持ちです。まず製品を選ぶ際には、これらの要素をしっかりとチェックしましょう。そして、現場で使用する際には強さに注意して、熱中症を予防できる十分な風を維持しながらも、電池を作業終わりまで保たせることができるように調整することが大事です。