消毒液はウイルス対策として効果があるの?消毒液を徹底解説

消毒液を徹底解説

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響で、世界中が混乱に陥っています。

一般的に、風邪やインフルエンザなどのウイルスから身を守るためには、手先の消毒をして、接触感染を防ぐことが効果的だと言われています。

しかし、実際にはどれほどの効果があるのか、イマイチよくわかっていない人も多いはずです。

今回は、消毒液の具体的な効能について迫っていきます。

そもそも「消毒」とは? 「除菌」「殺菌」などとの違い

ウィルスが蔓延
日常のさまざまなシーンにおいて、「消毒」「除菌」などのウイルス・菌を防ぐ対策が行われています。しかし、具体的にはそれぞれの対策で何がどのように違うのか、理解できている人はそれほど多くはないかもしれません。

以下、それぞれの作用について、説明します。

消毒とは?

消毒とは、ウイルスや菌を無毒化(害をなくす)することです。死滅させたり数を減らしたりするわけではなく、「不活性化」させることで、感染力や危険性を低下させる効果があるのです。

薬事法上で使用される言葉であり、「医薬品」もしくは「医薬部外品」として規定される製品のみが使用可能です。

殺菌とは?

殺菌とは、文字通り菌を殺し、菌やウイルスを完全になくすことをいいます。しかし、どれだけ菌を死滅させればよいかの定義はなく、すべての菌のうち1割ほどの菌をなくすことができれば殺菌性能をアピールすることができます。

殺菌という言葉は、消毒と同じく薬事法で規定している言葉です。したがって医薬品(消毒液など)や、などの医薬部外品(薬用石鹸など)のみに使用することができます。いわゆる日用品などの製品には使用することができません。

除菌とは?

除菌とは、菌の数を減らすことです。完全になくすわけではなく、ある程度数を減らす行為のことです。どの程度菌を減らすことができればよいかは定義されていません。つまり、水道で手を洗うことも除菌といえるのです。

除菌については、薬事法で定められた言葉ではありません。したがって、日用品や家電などの製品にも使用可能な表現なのです。たとえば日用品として販売されているアルコールスプレーは「除菌」や「ウイルス除去」などという言葉を使用していることが多いようです。

抗菌とは?

抗菌とは、菌の繁殖を抑えることをいいます。キッチン用品や、掃除用品などでよく使われている言葉です。菌を減らしたり、なくしたりするのではなく、「菌が住みづらい環境」を作り出す効果があります。どれくらい住みづらくしてくれるかの定義はなく、それぞれの製品によってまちまちです。

抗菌という言葉も薬事法で定められた言葉ではなく、どのようなジャンルの製品においても使用することができます。

アルコール消毒液と、非アルコールの消毒液の違いとは?

消毒水の種類

次に、アルコール消毒液と消毒液の違いについて説明します。

アルコール消毒液

アルコール消毒液とは、その名の通りアルコール(エタノール)を使用した消毒液のことです。

ウイルスには2種類あり、脂質を含んだ膜で覆われている「エンベロープウイルス」と、膜がなくても生存できる「ノンエンベロープウイルス」に分けられます。基本的にはエンベロープウイルスの方が消毒(=無毒化)させやすいと言われています。アルコール消毒液には、このエンベロープウイルスの膜を壊し消毒(=無毒化)する効果があり、膜がなくても生きていけるノンエンベロープウイルスにはあまり効きません。

ちなみに、新型コロナウイルス(COVID-19)は薬への感受性が高いエンベロープ(膜)を持つため、アルコールでの消毒が効果的だと考えられています。

非アルコールの消毒液

アルコールを使用しないタイプの消毒液には、一般的に「次亜塩素酸ナトリウム液」という塩素系の殺菌剤を希釈したものや、「次亜塩素酸水」というものが存在します。

次亜塩素酸ナトリウム液

次亜塩素酸ナトリウム液は、ハイターなどの漂白剤にも使われている消毒剤です。基本的に人体以外の「モノ」を消毒するために使用されており、食器や調理器具、ドアノブなどを衛生的に保つために用いられます。また水道水やプールの水の消毒などにも使用されています。

強力な殺菌能力を持っているため、人間の皮膚へは刺激が強く、手指などの消毒には禁止されています。

次亜塩素酸水

次亜塩素酸水は、塩酸または食塩水を電解させることで作る水溶液のことです。食品添加物として活用されているほか、歯科医院などでの洗浄時にも使われています。

一定以下の濃度であれば、人体への皮膚に接触しても安全だとされており、市販の除菌スプレーなどにも使われています。

強い作用はないために、「消毒」という言葉を使用できるような医薬品扱いではありません。しかし、インフルエンザやノロウイルス、SARSなどを不活性化させる効果はあります。

たくさん消毒液をつけても、大丈夫?

消毒液を付けることは、ウイルスや菌の感染を防ぐために、とても有効な対策です。接触感染で移るウイルスの場合、手から感染するケースが一番多いとされているため、定期的に手先の消毒をすることは大事です。

それでは、消毒をしすぎることによって何か身体に害はないのでしょうか?

身体の皮膚に住みついて、皮脂の膜を作ってくれる常在菌へも影響があるのです。この皮脂の膜は弱酸性であり、ウイルス・菌が生きづらい環境を作るために必要なバリアの役割を果たしています。皮膚に存在する常在菌の数が減ってしまうと、やがて皮膚が中性になり、逆にウイルス・菌に襲われやすくなってしまうのです。

腸内細菌という言葉を聞いたことのある人も多いかもしれませんが、人間が健康でいるための一定量体に必要な微生物が必要なのです。

したがって、消毒液をあまりにも過剰に付けすぎていると、人間の持つ最低限の免疫機能まで一緒に低下させてしまう可能性があります。

ウイルスや菌から身体を守るために消毒をしていたはずが、逆に抵抗力を下げることにつながってしまうリスクがあるため、付けすぎてしまうことも問題なのです。免疫力が下がると、手や爪が荒れてしまう可能性を高めます。乾燥や湿疹、皮がむけてしまうなど、さまざまなトラブルが起きることがあり、消毒液の量は大量に付けすぎないようにしましょう。万が一どこか調子が悪くなることがあれば、すぐに病院へ行き診てもらいましょう。

指先までキッチリ消毒することの意味

除菌水で手を消毒

よく、消毒液は「指先まで馴染ませましょう」と言われています。

手の指は日常的にさまざまな物へ触れているため、指先まできちんと消毒することによって、さまざまな物・場所へウイルスを付着させる確率を低下させることができるからです。

たとえば風邪のウイルスは、咳やくしゃみなどの飛沫感染よりも、手から移る接触感染が最も多い感染経路とされています。街中のドアノブや階段の手すり、電車の吊り革などを介して広がるため、手先まできちんと消毒することが最も感染対策として有効なのです。

消毒する際には手のひらから甲、指先から指の間までしっかりと馴染ませて、自然乾燥させることを心がけましょう。

きちんと消毒して、ウイルス・菌に備えよう

消毒水で掃除

今回は、ウイルス対策としての消毒液の効果について、解説しました。

消毒液を使ってこまめに消毒することにより、病気の予防や、ウイルス感染拡大の防止につながります。

手洗いうがいはもちろんのこと、定期的に消毒をして、ウイルスや菌から身体を守りましょう。

高機能 除菌水(次亜塩素酸水)『サンクリア』

丸十服装では高品質な除菌水(次亜塩素酸水) 『サンクリア』をお取り扱いしております。ご興味がございます方は下記よりお問合せ下さい。

 

ユニフォーム相談窓口