冬の必需品「手袋(防寒グローブ)」の 効果的な使い方

手先が冷えることで、冬の到来を感じる人は多いのではないでしょうか。
手は身体の末端にあるため血流の影響を受けやすく、気温の変化に敏感な部位です。
手袋を着用することで、手を暖めることができます。
また手袋は保温効果のほかにもさまざまな効用があり、日常のさまざまな場面で使われているアイテムです。今回は、冬の防寒対策として効果の高い「手袋」について、効果的な着用の仕方から、進化した高機能な防寒手袋まで解説します。
手袋の効果とは?
手袋は、防寒対策をはじめ、グリップ力向上、衛生用途など、さまざまな場面で役立つアイテムです。
それぞれ具体的に解説していきます。
手を保温する
手は、寒くなると「冷え」を真っ先に感じやすい部位のひとつです。手が過剰に冷えてかじかんでしまうと、手先を使った作業がしづらくなり、ひどくなると体調に支障をきたす可能性があります。
手を保温することは、手袋の代表的な役割のひとつです。
(小見出し1)手のひらが寒さを感じやすい仕組み
人間は恒温動物であるため、身の回りの温度が変化しても、体内で熱を作り出したり放熱したりして、身体の温度を一定に保とうとする構造になっています。
脳が寒さを感じた場合(気温と体温との差が広がる)には、体から熱を排出しないように、手先や足の裏などの末梢部位から体の中心部へと移動させて、体温を下げる仕組みになっています。つまり「手が冷える」という現象は、身体の中心部を防御している反応ともいえます。
その影響で、気温が低くなればなるほど、手などの抹消部位は真っ先に冷えを感じやすくなるのです。
その仕組みの鍵を握るのが「AVA血管」です。
手のひらや指、足の裏などの末梢部位には、AVA血管という「静脈と動脈をバイパスする」特殊な血管が通っており、体温を調節する役割を持っています。平常時には閉じていますが、体温が高くなると、大量に血液を輸送して、熱を排出する役割を持っているのです。
特に手のひらは表面積が広いため、とくにAVA血管が多く存在しています。したがって、手や足など、身体の末端部分を冷やすと、冷たい血液が体の中心部まで行き渡り、体温の上昇を抑える(体温が急激に低下することを防ぐ)という仕組みになっているのです。
手や物を汚れ・細菌から守り、清潔に保つ
たとえばキッチンやトイレなど、水回りの掃除をする際にゴム手袋を着用する人も多いでしょう。
また医療の現場や食品を扱う工場、品質管理作業などでは、手に付いた汚れや細菌を対象に付着させない、もしくはウイルス感染などを防ぐための衛生対策として活用されています。
手先や、手が触れる物を保護することも、手袋の大きな役割のひとつです。
グリップ力向上(滑り止め)
なにか物を持ったり、運んだりする際、そのままの手では、物をグリップする力は弱く、対象物によっては手が滑って破損や事故につながることもあります。
したがって、引越し業者や物流業に従事する方々の多くは、ラバーの付いた手袋を使用してグリップ力を向上させています。
手袋は、グリップ力を高めるためにも効果的な製品なのです。
熱から守る
手袋は手を保温することもできますが、逆に熱から守る効果もあります。たとえば、熱い鍋やプレートを持つ際など、直接触ると火傷してしまうような物を持つ際には、手袋をすることで怪我を防ぐことができます。
手袋の種類って、どんなものがある?
手袋は、着用する目的や用途別にさまざまな素材が使用されていますが、大きく以下の3種類に分けることができます。
天然繊維の手袋
綿(コットン)や羊毛(ウール)、カシミヤなど、天然繊維を使用した手袋は柔らかく動かしやすいため、防寒用途のほかにも、重い物を持つ際の滑り止め、鍋つかみなど、日常のさまざまな場面で活用されています。
繊維の隙間から空気や水分などが入り込めるような設計になっていることから、水回り作業での使用や清掃用途には向いていません。
化学素材の手袋
天然ゴム、合成ゴム、塩化ビニール、ポリエチレンなど、化学素材から作られた手袋(いわゆるゴム手袋など)は、ホコリや汚れ、水などが繊維の隙間から入り込まない作りになっているため、丈夫で衛生的です。水回りの作業や、食品を扱う現場、医療現場などで多く活用されています。
革手袋
牛や馬など、動物の皮を用いて作られた手袋です。ファッション性が高く、おもにアパレルブランドなどが提供しています。使い込むことにより、着用者の手の形に馴染んでいきます。
ファッション用途の印象が強い革手袋ですが、熱や火に強い特性を持つため、工場などの業務に使用されることもあります。
水が付着すると染みになってしまうため、日々の使用・管理には注意が必要です。
手袋の効果的な使い方
手袋の効果をさらに高める方法について解説します。
手袋を“重ね着”する
衣服の保温性は、生地に使われている繊維と繊維の間にどれだけ温かい空気が充満しているかに大きく左右されます。
天然繊維を使用した手袋は繊維の隙間から風が入ってくるため、薄い手袋の場合には暖かい空気を保持しづらく、手が十分な暖かさを感じられない場合があります。
解決法としては、手袋を重ねて着用することです。手袋を二重に装着することで手と手袋の隙間を埋めて空気の層を厚く作り、蓄熱性を向上させることができるのです。
また保温効果だけではなく、色々な機能を「重ね着」することも可能です。
たとえば、まず手にフィットする保温効果の高い薄手の手袋を着けて、その上に撥水効果のある手袋を着用できれば、保温性と撥水性を兼ね備えることができるのです。
高機能な手袋
昨今は、技術の進化により、複数の素材を組み合わせた高い機能を持つ手袋も多く登場しています。たとえば、以下のような製品です。
【A93NA】_防水防寒サーモネオグローブ_防寒手袋
価格 : 2,070円(税込2,277円)
防寒性と防水性を高い水準で実現した手袋です。
糖質防水性を持つポリウレタンのシートの効果により、外部からの水分の侵入を防ぎつつ、汗のべたつきによる蒸れを軽減します。
中綿には軽量かつ薄い3Mシンサレートという素材が使われており、保温効果を保ちつつも動きやすい設計になっています。
また、手のひらの部分に人工革とシリコンを使用することで、湿度の高い環境でも抜群のグリップ力を保持することができます。
高輝度テープは暗闇での視認性を高める効果があり、夜間でも安全に作業することができます。
【FT3505NA】_防水防寒グローブ_防寒手袋
価格 : 1,400円(税込1,540円)
シンプルなデザインの防水・防寒手袋です。
保温効果の高いクロロプレーンとシンサレートという素材を使用しており、長い時間暖かさを持続させます。手のひらの部分にはPVC(塩化ビニール)による強い滑り止め加工がされているため、物を運搬する際にはピッタリです。
内側にはポリエステルの起毛素材が使われており、肌触りもよく快適です。
また手首部分に付いているバックルには、片手でも締め付け具合を簡単に調節できるという効果があります。
手袋を正しく着用して、体を暖めよう!
今回は、手袋について、着用することの効用や手袋の種類、最新の高機能手袋まで解説しました。
手袋を着用することで、手軽に防寒対策をすることができます。製品によっては、衛生対策やグリップ力の向上にもつなげられます。
ライフスタイルや業務に合った手袋を選択して、寒い冬を乗り切りましょう。
空調服ステーションでは、防寒用の手袋を特別価格にて取り揃えています。