夜間作業の必需品「反射材」「安全服」について、すべてを教えます!

夜間時の屋外業務や作業には、高い危険がともないます。
とくに、人対車両の場合には大きな事故につながる可能性があります。したがって、事故を避けるためにも「反射材」の付いた装備が欠かせません。
今回は、夜間作業での必需品「反射材」と「安全服」について解説します。

夜間作業には反射材が欠かせない!

冬の警備作業
路上での作業中に、事故に逢ってしまう人は多いそうです。
とくに人対車両の事故は、年々ゆるやかに減少傾向ではあるものの、いまだに年間1000件ほど発生しています。大きな事故になる可能性も高いため、対策が欠かせません。(※1)
夜間の屋外業務において、安全対策の筆頭として挙がるアイテムが「反射材」です。
以下、反射材の原理や効果、種類について解説していきます。

反射材の原理

まずは、反射材の原理について説明します。
反射材とは、その名のとおり、光などに反射する特性を持った素材であり、「再帰反射」という現象を起こすことができます。
光をある方向から当てると、入射角にかかわらず、もとの光源へそのまま一直線に反射するようになっています。
たとえば、反射材が備わった物に車や自転車などからライトが当たると、そのまま反対方向へ光が反射します。そのためドライバーが反射材の存在にすぐ気づくことができるのです。

反射材の効果

反射材を付けていない状態と、反射材を付けている状態で、どれほど効果の差があるか、知らない方々も多いのではないでしょうか。
車の運転手から視認できる距離は、対象の服の色などによっても変化しますが、おおよそ26から38メートルほどの距離で視認できるそうです(ヘッドライトがロービームの場合)。しかし、反射材を身につけている場合には57メートル先からでも視認することができるのです。
この効果により、交通事故が起きる確率を大きく低下させることが可能になります。

反射材の種類

反射材は、製造方法の違いにより「ガラスビーズ」と「プリズム」の2つのタイプに大別できます。
それぞれのタイプについて、説明していきます。

ガラスビーズタイプ

ガラスビーズタイプの反射材は、基材のシートに球状のガラスビーズを混入させて、そこに光を通過させることにより、ビーズの屈折を利用して再帰性反射を起こす仕組みになっています。
ガラスビーズは、さまざまな角度から光を受けることができます。カプセル型・封入型・露出型の3種類に分別されています。

プリズムタイプ

プリズムタイプの反射材は、三角錐などの形状をしたプリズムをシートに並べて接着したものです。
このプリズムに反射した光が再帰性反射を起こします。ガラスビーズタイプに比べて輝度が高く、耐久度も高いという特性があります。
したがって、雪や雨などのハードな環境下において、高いレベルでの視認性が求められる「道路標識」などにはもっとも適しています。
こちらのタイプは、カプセル型・軟質型・硬質型の3種類に分別されています。

反射材が必要な仕事とは?

反射材がとくに求められる仕事は、以下のような業種です。
警備員

警備業

警備業の業務現場は多岐にわたります。そのなかでも、たとえば通行止めの現場や、夜間の工事現場など、“交通誘導のための警備”については、夜間におこなわれることもあります。
どちらの例においても車両が多く往来するなかでの作業となるため、反射材の付いた装備が欠かせません。
夜間の交通整備などの可能性がある警備業においては、反射材の付いた安全服や安全靴を着用するようにしましょう。

土木・建設業

土木業・建設業においても、日中おこなうことが難しい作業があります。
たとえば、鉄道関係の工事です。昼間は鉄道を止めることはできませんから、鉄道の路線まわりの業務などは、終電が終わって始発が始まるまでの夜間におこなわれることが多いのです。
また、不動産の改修工事などにおいても、昼間には使用している人がいるため、夜間におこなわれることがあります。
このように、土木・建設業の業務は夜間におこなわれる可能性があり、反射材が比較的必要になる業種といえます。

反射材付きの安全服・安全靴

高視認
2015年の10月に「高視認性安全服」の日本工業規格「JIS T8127」が制定され、2020年の3月に改正されました。
この規格は、日中・夜間かかわらず、あらゆる光の条件のもとで車両運転者・機械作業者に対して視認性を高めることを目的とした事柄が規定されています。道路や車両のスピード、使用者などの状況により、3段階のクラスに分けられています。
規格の制定により、高い視認性を持つ安全服の着用を推進していくことで、路上作業中の事故率を低下させるという狙いがあるのです。

高視認性安全服とは

高視認性安全服とは、先述のとおり、昼夜問わず車両の運転手から視認されやすいウェアのことです。
一般的に、日中には「蛍光色」を使った生地や部材が必要とされ、夜間には再帰性反射をおこなう「反射材」が効果的となります。そのどちらの要素も兼ね備えたウェアが高視認性安全服ということになります。
反射材は、基本的に腕や胸、背中などに装着されているため、作業者の存在はもとより、おこなっている動作まで視認しやすくなります。

高視認性安全靴とは

高視認性の安全服とともに、高視認性の安全靴も夜間作業の必需品といえるでしょう。
高視認性安全靴は、かかとの部分やシューズの側面に反射材・蛍光色の部材を組み込んでおり、日中・夜間かかわらず視認性を向上させることができます。
高視認性安全服と組み合わせて、事故に遭遇する可能性を低減させましょう。

反射材付きの空調服・空調風神服もあります!

警備や土木のお仕事は主に日陰の少ない屋外での作業が多いです。
そのため、夏場は暑さで仕事もままならない・・・という事態も。ファンで外気を取り込んで風を送るファンがついた空調服・空調風神服を着れば暑さ対策の一環になります。
今回は、おすすめの反射材付きのウェアをご紹介します。

自重堂 Z-DRAGON 空調服74180

空調服 74180
空調服 74180

大川被服 KANSAI UNIFORM 空調風神服K1001

空調風神服 K1001
空調風神服 K1001

アサヒチョウ 空調服AS9203

空調服 AS9203
空調服 AS9203

サンエス 空調風神服KF92061

空調風神服 KF92061
空調風神服 KF92061

LEDライトも効果的!

LED
夜間の路上作業での事故対策には、反射材のほかにも、LEDライトが効果的です。
投光器や作業灯と呼ばれる専門器具のほか、一般的に市販されている電気スタンドや、ランタン、懐中電灯なども有効です。
反射材の付いた安全服や安全靴が用意できない場合、ウェアだけでは物足りない場合などには、是非ともLEDライトを積極的に使っていきましょう。

反射材の付きの安全服や安全靴で事故を防ごう

今回は、夜間での屋外作業に必須のアイテム「反射材」と「安全服」について解説しました。
反射材は、「再帰性反射」という特殊な反射を起こすことのできる素材です。
夜間の作業には、反射材の付いた安全服・安全靴などを着用して、対車両の事故を防ぎましょう。
(※1)アゼアス株式会社 路上作業者の人対車両事故件数 年間約1000件|
http://www.azearth.co.jp/business/protect/az-lite/index.html

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