お仕事服 大百科「警備員の仕事服ってどんなウェア?」

警備員の仕事服

さまざまな環境下で、人や物を守る仕事が警備員です。

私たちの生活において身近な職業であるため、どのような業務内容であるか知っている人も多いかもしれません。しかしながら、配属環境による職種の区分けや、求められる資格などについてまでは、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。

今回は、警備の仕事についての基礎知識から、業務時に着用するウェアまで、詳しく解説していきます。

警備のお仕事ってどんな感じ?

警備員の仕事とは

屋外やオフィスビル、商業施設、工事現場、学校など、さまざまな環境下において、人や物を守る仕事が警備員です。

近年、社会全体における防犯意識の高まりにより、警備業の就業者数は増え続けています。人々の安心・安全を守る産業として、今後も発展を続けていくことは間違いありません。

警備業法上では、配属される現場や警備対象により、以下のように警備の種類が区分けされています。

1号警備業務

1号警備業務とは、商業施設や住宅、事務所、駐車場などの「施設」を警備・巡回して、人や商品、機械などを守る仕事です。

具体的には、人や物の出入管理や施設の開閉管理、商品が盗難されないための監視、施設内巡回などをおこないます。

警備業務のなかでも、おおよそ半分を占めるのが、この1号警備業務になります。

2号警備業務

道路工事現場や駐車場などで交通誘導をして、通行に関する危険を防ぐための警備が2号警備業務です。

花火大会やマラソン大会など、イベントで不特定多数の人々が集まる場所での誘導業務や、案内、監視なども2号警備にあたります。

3号警備業務

3号警備業務とは、美術品や現金などの貴重品を輸送する際、盗難事故の発生を防ぐための警備です。

また、核燃料などの危険物質を運搬する際の警備業務も、3号警備にあたります。

4号警備業務

4号警備業務とは、人の身辺に対する危害の発生を警戒し、防止する業務です。政治家や芸能人、スポーツ選手などが利用します。

一般的にはボディガードとも呼ばれています。

警備員に求められる資格とは?

警備員の資格

警備員という仕事は、基本的には資格がなくてもできる職種です。

しかしながら、資格を保有することで就くことのできるポストが存在するため、警備対象や業務内容によっては資格を取得する必要があります。

資格の種類

警備業には、以下のような国家資格が存在します。

機械警備業務管理者

機械警備業務管理者とは、機械を警備する際の警備業務対象施設や、警備機械装置を維持管理するための資格です。

機械を警備する場合には、「警備業法」により、営業所・基地局ごとにこの資格を有した者を配置しなければなりません。

警備員指導教育責任者

警備員指導教育責任者とは、警備員を指導・教育するための資格です。警備員が受ける研修の指導者になるためには必須となります。警備会社の各営業所では、警備業務の4区分ごとに指導教育責任者を配置する必要があるため、重要な役職です。

警備業務検定

警備業務検定は、警備業法に基づいた国家資格です。警備業務について、一定の知識・技能を保有していることを認定するための資格となります。

警備業法により、特定の対象や、警備規模によっては、この警備業務検定の保有者を従事させる必要があります。警備業務検定には6種類が存在し、それぞれの種類に1級と2級が用意されています。

例としてあげると、貴重品運搬警備業務検定というものがあります。銀行やATMに現金を運搬する際には、貴重品運搬警備業務検定に合格した者を配置する必要があります。

資格取得の方法とは

警備員の資格の取得方法については、受ける資格によってさまざまです。

各都道府県の公安委員会が主催する検定を受験する必要があるものから、講習を受ければ取得できるもの、公安委員会から知識及び能力を有すると認められた時点で取得できるものなどがあります。

警備員の楽しさ・つらさとは?

警備員の良し悪し

次に、警備員という仕事において楽しさややりがいを感じる瞬間、つらさや大変さを感じる瞬間について解説します。

楽しさ・やりがい

警備員は、人や物の安全を守る仕事です。

犯罪を未然に防ぎ、有事が起きた際には即座に対応することで、人々が安心して暮らすことのできる社会を実現するお手伝いができます。世の中には数多くのお仕事がありますが、社会を安全に保つため、平和を守る業務というのはなかなかありません。

また、現場で人と接する機会も多いため、直接感謝の言葉をかけてもらうこともあるでしょう。

つらさ・大変な面

その一方で、大変な面ももちろんあります。

まずは、体力の問題です。

配属によっては、暑さや寒さのなかで数時間立ちっぱなしとなる可能性があります。また、現場でのトラブルを解決するために高い体力・身体能力などが必要になるような局面もあるかもしれません。

また時には、いわれのないクレームを受けて精神的に参ってしまうこともあるかもしれません。体力だけではなく、精神力も要される仕事といえます。

次に、拘束時間の長さが挙げられます。

警備員の仕事は、基本的に勤務時間が長くなりやすく、配属場所によっては数日間連続泊まり込みで働くという可能性もあります。

また、現場によっては、仕事上のプレッシャーも相当なものです。

たとえば、現金輸送車の警備や核燃料の運搬などは、ひとつ間違えるだけで重大な事故につながってしまう可能性があります。また交通誘導の現場などでも、一瞬の判断の誤りが大変な事態となってしまうリスクがあります。

このように、社会の安全を守るやりがいのある仕事である一方で、辛く大変な面も兼ね備えた職業であるといえるかもしれません。

いま、女性の警備員が増えているワケ

女性の警備員

警備業はどちらかというと男性的なイメージが強い業界ではありますが、昨今では女性の警備員も増加してきています。

理由としては、女性の持つ優しいイメージが有利に働く場面があるからです。

たとえば、イベント会場での交通整理をおこなう際など、女性警備員である場合には、お客さんが話しかけやすくなるようです。また施設内警備においては、たとえば女性トイレやベビー休憩室など、男性が入りにくい箇所もあるため、女性の警備員が配置されるケースも多くあります。

女性でないと巡回できない場所を警備する場合や、男性の警備員よりも威圧感を与えないことがメリットになる局面もあるため、警備会社も積極的に女性を雇用するようになってきています。

雇用者側からしても、警備のお仕事はシフトの融通が利きやすいため、育児などのワークライフバランスが取りやすいというメリットがあります。また働く日程を調節しやすいことから、配偶者控除を受けられる範囲内で働くということも可能です。

警視庁がおこなった調査によると、平成29年度においては全体の約5パーセントが女性だそうですが、今後は少しずつ女性の割合が増えていくと予想されます。

警備員の仕事服は、法律で決められている

警備員は、警備業法により、規定の制服を着用しなければいけないと定められています。したがって、個々人が好きなウェアを着て仕事をすることは許されません。

所属する警備会社によって制服が用意されているのが一般的であり、ほとんどの従業員は貸与された制服を着て現場に臨むことになります。

真夏・真冬での屋外警備には空調服・電熱服の着用が必須!

警備員は屋外で働くことも多い職業ですが、真夏・真冬での屋外仕事は過酷さを極めます。

そこで役立つのが空調服・電熱服の活用です。

空調服とは?

空調服(空調風神服)とは、ウェアの側面に付いたファンから外気を取り込み、内部に空気を循環させることによって身体から排出された汗を効率よく蒸発させ、冷涼感を感じることのできるアイテムです。

熱中症対策にも効果的なため、近年では建築現場などをはじめとして、さまざまな業界にて導入されるようになりました。

屋外の警備仕事でも活躍が期待でき、実際に多くの現場で使用されています。

空調服

電熱服とは?

電熱服とは、電気の力でウェアを発熱させることにより、着用者の身体を暖めることのできるアイテムです。

電源を入れるだけですぐにポカポカと暖まるため、業務用途にはもちろん、バイカーや釣り愛好家などにも支持されています。

警備業は指定された服を着なければいけないことも多いのですが、ベストタイプであれば、警備服の下に着用することで、その効果を実感することができます。

電熱 防寒 女子

2021年のオリンピックに向けての警備体制

警備業は、かつて社会からそれほど関心を持たれるような業務ではありませんでした。

警備業が重要な業種として認識されるようになったのは、1964年の東京オリンピックにおける選手村の警備だったそうです。開催後も、高度経済成長の影響により、企業の業務合理化と雇用の拡大を受け、警備業界が急速に発展しました。

そして、2021年には再び東京でオリンピックが開催される予定です。

多くの施設、選手村などに警備員が配置されることは間違いありません。2度目のオリンピックを契機として、警備業がさらなる発展を遂げていくことでしょう。

過酷な状況下では高機能ウェアを活用しよう

今回は、警備員のお仕事について解説しました。

警備員は、さまざまな環境下で人や物を守る、素晴らしい仕事です。

やりがいを感じることも多い職業ではありますが、暑さ・寒さを感じながら、長い時間を過ごさなければいけないような、過酷な現場も想定されます。

そのような状況では、空調服や電熱服を着用することで、快適に業務をおこなうことができます。

警備業に就く予定のある方々は、空調服・電熱服の活用に目を向けてみてはいかがでしょうか。

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