産業・工事用ヘルメット、何年使える? 対用年数とメンテナンス方法を徹底解説!

「仕事用のヘルメット、特に壊れていないけれど、ずっと使っていいのかな……?」
「ヘルメットって、どうメンテナンスしていくものなんだろう?」
仕事でヘルメットを使っている人のなかには、このような疑問を持つ方も少なくないでしょう。
本記事では、産業・工事用に使われているヘルメットの素材別・耐用年数から、正しいメンテナンス方法まで解説していきます。

産業・工事用ヘルメットの耐用年数

労働安全性衛生法で規定された危険な場所・準ずる場所においては、同法第42条「保護帽の規格」に適合したヘルメットを被る必要があります。したがって建設現場や工場など、いわゆる「現場系」のお仕事においては、頭部の損傷や感電から頭部を守るため、ヘルメットの着用が欠かせません。

一般社団法人ヘルメット工業会によれば、ヘルメットの耐用年数に関しては、特に法的な規定はありません。しかし天候などの影響により自然劣化していくことから、交換時期の目安としての耐用年数が定められています。年数の根拠にはヘルメット製造会社各社の屋外暴露試験等の結果が参考にされているようです。
素材により耐用年数は違うため、ヘルメットの内側に貼られている「労・検」ラベルに記載された「素材」欄をチェックして確認しましょう。

熱可塑性・樹脂(ABS製 ・PC製 ・PE製)ヘルメットの耐用年数

ABS製 ・PC製 ・PE製など、熱を加えて加工する「熱可塑性樹脂」で作られたヘルメットは、3年ほどの耐用年数とされています。
それぞれの素材の特徴について簡単に説明します。
・ABS製(アクリロニトリルブタジエン・スチレン)
加工しやすく低コストなため、産業用・工業用ヘルメットでもっとも多く作られているのがABS製です。高い対電圧性を持ちます。しかしながら高熱の環境下には弱く、暑い場所での活用には注意が必要です。また溶剤にも強くありません。
・PC製(ポリカーボネート)
高い対衝撃性があり、ABS製の5倍ほどの強度を持ちます。耐候性や耐電圧性にもすぐれています。しかし、薬品や溶剤にはやや弱い性質を持ちます。ヘルメット本体だけではなく、シールド面などにもよく使われている素材です。
・PE製(ポリエチレン)
高い対溶剤性を持ちます。しかしながら熱に弱く、火を扱うような高温環境での活用は適していません。

熱硬化性・樹脂(FRP製)ヘルメットの耐用年数

ガラス繊維をポリエステル樹脂で固める「熱可塑性樹脂」(FPR製)で作られたヘルメットは、5年ほどの耐用年数とされています。
耐候性や耐熱性にすぐれていますが、対電圧性能は持ち合わせていません。電気用のヘルメットには使えないことがポイントです。

すべてのヘルメットに共通する注意点

素材にかかわらず、すべてのヘルメットで注意するべき点があります。

【1】 耐用年数は“使用開始日”から数えること

どの素材を使っていようと、耐用年数はそのヘルメットの「使用を始めた日」から計算します。内側のラベルに記載された「製造年月日」ではありませんので注意しましょう。
忘れないように、初めて使用した日にはその日付をメモしておくのが肝心です。ヘルメットの内側に貼られている「警告・注意」シールに使用開始日の欄があるので、そちらに書き込んでおけばわかりやすいでしょう。

【3】 異常がなくとも、交換する

規定の年月が経過した場合には、特に異常が発生していなくとも交換するようにしましょう。なぜかというと、紫外線の影響などによってヘルメットの樹脂が劣化している可能性があるからです。

【3】 強い衝撃を受けたら、すぐに交換する

ヘルメットが強い衝撃を受けた場合には、すぐに交換しましょう。ヘルメットの保護性能が劣化し、安全性が低くなっている可能性があるからです。

【4】 非常時や災害用に使うヘルメットの場合は6年で交換

仕事で日常的に使っているわけではなく、非常時や災害用のために保管しているヘルメットの場合は、素材にかかわらず、保管から6年が経過したものは交換しましょう。

産業・工事用ヘルメットのあご紐、着装体の交換時期

産業・工事用ヘルメット内側に備わった「あご紐」「着装体(ハンモック・ヘッドバンド・汗止め)」のほとんどは合成繊維で作られているため、材料の経年劣化や使用中の破損可能性があります、また頭髪の油、頭部の汗などの影響により嫌なニオイの発生・付着も考えられるため、1年ほどでの交換が推奨されています。

産業・工事用ヘルメットを長く使うための正しいメンテナンス方法

次に、産業・工事用ヘルメットを長く活用していくための、正しいメンテナンス方法について解説していきます。

正しい洗い方

産業・工事用ヘルメットの正しい洗い方は、「薄めた中性洗剤を布に付け、こすらずに優しく拭き取る」ことです。
汚れを取ろうと強く擦ってしまうと、ヘルメットの表面や内装の発泡スチロールの寿命を縮めてしまう可能性があります。そのため優しく拭いていくことが肝心です。また洗剤が付着していると変色やカビの発生につながるため、水拭きをしてきちんと拭き取りましょう。洗い終えたら、日が当たりづらく風通しの良い場所で乾燥させます。

酸性やアルカリ性の洗剤はダメ?

酸性やアルカリ性の洗剤はヘルメットを傷めてしまう可能性があるため、かならず中性洗剤を使いましょう。また中性洗剤は漂白剤や特殊コーティング剤が入っていないものを選ぶようにします。なぜかというと、それらが入った洗剤でヘルメットを洗うことにより表面を傷めてしまう可能性があるからです。したがって、特殊な成分を一切含んでいない「食器用向け」の中性洗剤を使うのがベストです。

おすすめヘルメット4選

弊社ネットショップ・ユニフォームステーションでは持ち運びしやすい折り畳み式ヘルメットを主に取り扱っております。

【HLAA21】折りたたみヘルメット

いざという時に必要な防災用ヘルメット。
こちらのヘルメットは折りたたみ式を採用し、備蓄性、携帯性に優れた商品となっており、使用時にはワンタッチで簡単に素早く装着可能です。サイズ調整が可能で、子供から大人まで幅広くご着用できます。

【HL6439】伸縮式ヘルメット

KAGAヘルメット『オサメット』をご紹介致します。
オサメットは折りたたみ時、厚さ4cm弱のA4サイズに収まりますので、書棚・引出しなどにコンパクトに収納し備蓄が可能です。後部には反射材がついているので暗所や夜間での使用時も安全性が高まっています。
オサメットは、日本製で厚生労働省「保護帽の規格」の飛来・落下用 国家検定合格品です緊急時の着用も簡単です。5秒以内での装着が可能です。

【HLST130】回転式ヘルメット


タニザワ回転ヘルメット『Crubo』。
Cruboは持ち運びを考慮した薄型設計の防災ヘルメットにも関わらず「飛来・落下物用」と「墜落時保護用」の検定を取得しています。墜落時保護用の検定を取得しているので、従来のヘルメットと同じように現場で使用も可能です。またA4サイズのパッケージに入っているんで本棚や引き出しの備蓄保管に便利です。
Cruboは帽体の上半分を回転させることで、ヘルメットが約半分の高さになるため、ビジネスバックにも収納可能で現場間の移動の際にも邪魔になりません。

【RD9974】_送風機内蔵ヘルメット


空調風神服業界初!切り替え可能ファンモーター内蔵ヘルメット。
スイッチ【IN(吸気)】で外気を取り入れ、【OUT(排気)】でヘルメット内の熱気を排出。単3乾電池3本で動きます。消臭機能付きです。

産業・工業用ヘルメットは素材によって耐用年数が変わる! 正しいメンテナンスを施して、できるだけ長く活用しよう

産業・工業用のヘルメットについて、耐用年数から正しいメンテナンス方法まで解説しました。
産業・工業用ヘルメットは素材別に耐用年数が定められており、特に異常がなくとも規定の年数に達する前での交換が推奨されています。
できるだけ寿命を延ばして長く使っていくためにも、正しいメンテナンスを心がけましょう。